ポッカのブランド戦略を垣間見てきました

昨日は、とよたイノベーションセンター主催の補助金セミナーが盛況のうちに終わり、
ほっと一安心しているところですが(詳細はブログ掲載予定)、
今日は豊田市農政課主催の勉強会に参加してきました。

今日の講演は1時間半に渡るポッカの戦略の話で、
農政課主催のセミナーなので主に農業にまつわる話が中心となったものかと思ったら、
商品販売の重要課題であるブランドの取り方をじっくりと語った内容で、
非常に興味深いものでした。

主な話としては、
・おいしい=体に良いもの(=体が欲する栄養素を含むもの)
・味覚は非常に重要な要因であり、記憶に影響するもの
・味覚で冒険してはならない。なぜなら、悪い印象を記憶として植え付けてしまうからである
などなど、おいしさをとことん追求してブランディング戦略を進めていることが
非常にわかりやすい内容でした。

じつは知らなかったのですが、ポッカは日本国内の飲料メーカーのシェアで7位と、
どちらかというとあまりパッとしないメーカーなのですが、
実はシンガポール市場ではダントツのシェアを獲得しているのです。

社長が他社が海外に進出する20年以上も前の段階から海外市場に目を向けた結果、
現在の地位を掴んだとのことです。

また、一時はアメリカ、中国などにも進出して工場を作ったものも
すでに撤退を完了して、現在のところではシンガポールのみとなっています。
*現在、シンガポールで製造工場を作る許可が出ないため、マレーシアに新工場を建設中

製造業の観点から見ると、どうして中国から撤退し、どちらかというと製造業よりも
金融などで力を持っているシンガポールに工場を残すという戦略をしたのかが
非常に疑問であったため、質問をしてみたところ、
中国市場の難しさなどのよくある理由であると同時に、
「シンガポールで作られたものは、アジア市場でとても強いブランド力を有する」という
はじめて聞く理由を述べてもらえました。

飲料系なので、とよたイノベーションセンターの行うセミナーとはまた異なった視点ではあるものの、
ブランド力の強化という視点では、製造業でも同じ形で活かせる内容であり、
とてもおもしろかったです。

今後、自社製品の開発を手がける会社様への技術相談の際には、
ぜひとも今回の内容を活用させていただきます。

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