「プロダクトアウト」&「マーケットイン」新製品開発へのアプローチ!
~マーケティング戦略を駆使してヒット商品を狙う!~
とよたイノベーションセンター コーディネーター長の松崎です。
Facebookやホームページに各コーディネーターが交代で記事を投稿しております。 皆様からの様々なご意見・ご相談をお待ちしております。
とよたイノベーションセンターには新製品開発と販路開拓のご相談が来ます。豊田市内のいくつかの自動車部品加工メーカーさんには、納入先から「自社製品の開発」を、若手のプロジェクトで進めるように話が来ているようです。社内のプロジェクトを立ち上げ、試作する製品を決めてから、ものづくりまで進めておられます。『作ってみること』だけで終われば問題はないのですが、『売ること』までを求められると、『今までやったことがないので困った!』、という状況になります。
今回は、新製品を作る際の「プロダクトアウト」と「マーケットイン」について考えます。
「プロダクトアウト」は、企業の技術や製品化したいアイデアなどをもとに、企業側の視点で商品を開発することです。
かつての日本のものづくりは「プロダクトアウト」でした。トランジスタラジオ、家電、小型自動車など、高い品質とお得な価格で他国の作る製品よりも高い競争力を持つ製品の力で新しい市場を創造でき、大きな市場シェアを持つことができました。
「マーケットイン」は、市場やユーザーのニーズや意見を参考に商品を開発することです。
現在は、こちらが主流になっています。予め市場調査を実施し、年齢・性別・職業などでグループ分けした分析から、ターゲットとなる人(ペルソナ)の年齢・性別・職業などを決め、それに好まれるような製品設計時のデザイン・形状・材質・塗装などや、見ているSNSや雑誌などを詳細に分析し、媒体から内容まで広告・宣伝の方法を決めていきます。
「プロダクトアウト」で製品を開発していくと、よほどの競争力のある製品ならば別ですが、単純なアイデアであったり、他にすぐ模倣されるものだったりでは「売れない新製品」になってしまいます。
「自社の特長技術」から製品を企画すると「プロダクトアウト」になりがちですが、出来れば企画段階で新製品市場の関係者へのヒアリングなどで、どんな困りごとや更に使い易くしたい点は何なのか、分析をくり返し、せめて「売れる可能性のある製品」なのか?を十分に見極めつつ、限られた社内の資源を有効的に使うようにして頂ければと思います。
では、従来、世の中になかった製品を開発し販売していくスタートアップ企業についてはどうでしょう?
もっと別のマーケティング戦略があるのでしょうか?
新しく立ち上げる企業には、また違った進め方があるのです。
その話はまた次回にいたします。