「デジタル×ものづくり」カレッジ 2期生活動中!

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目次
 1.「デジもの」とは?
 2.今までの活動内容
 3.これからの実習内容
 4.成果発表会について

1.「デジもの」とは?

とよたイノベーションセンターでは、豊田市のものづくり企業の発展のために様々な人材育成セミナーを開催しています。
当講座「デジタル×ものづくり」カレッジ、通称「デジもの」は
・豊田工業高等専門学校の専攻科生との共同で
・1年間15日の定期開催形式
の講座です。2022年度の講座概要リーフレットはこちら
前講座「一気通観エンジニアの養成」プログラムをリニューアルし、2020年4月に1期生がスタートし、現在は2期生が活動中です。

2.「デジもの」2期生 今までの活動内容

そんな「デジもの」ですが、2期生がスタートし半年が経ちました。
主にデジタル技術やものづくりの基礎を学ぶセミナーを展開してきた半年間の概略は以下の通りです。

■4月 ガイダンス、専攻科生と顔合わせ、自己紹介など
コロナ禍の中、広い会場でディスタンスに配慮しつつ受講者29名が集まることとなりました。スタッフ紹介からの各受講生の自己紹介で、ひとまずの顔合わせを済ませた後は、講座のガイダンス、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か、製造業は今どういう状況におかれているのか、今なにをしたらいいか、すべきか、を端的に解説。
午後からは6チームに分かれ、企業生の現在の状況、現場で困っていること、上記内容について思ったことなどを議題に自由に話し合い、結果を全体共有しました。


■5月 IoTデバイス講座(入門編)UIFlowを使ったビジュアルプログラミング
M5Stack シリーズのコンパクトな開発モジュール「M5stickC」を使って、プログラミング言語を使わず、ブロックを組み合わせて視覚的にプログラミング開発しました。
プログラミングブロックに慣れるため、まずはLチカと言われるボタン点滅から始め、徐々に通信機能などIoTに必要なプログラミング要素を学んでいきました。


■6月 IoTデバイス講座(基礎編)Arduinoでのプログラミング
ワンボードマイコンの一種「Arduino(アルドゥイーノ)」を使ってC言語に近い環境でのプログラミングを学習しました。普段の業務でプログラミングに携わっている方・いない方で難易度の感じ方で差は出てしまいましたが、基本的な問題から難しめの内容まで幅広い課題に取組みました。具体的には、「変数の使い方」「シリアル通信」「チャタリング防止」「2進数・関数について」「インターネットに接続する」「ボタンが押された状況をGoogleスプレッドシートに記入」などです。


■7月 原価計算セミナー、IoTデバイス紹介、電子機器紹介
前半はいわゆる商業簿記について展開。「貸借対照表、損益計算書とは」「販管費とは」を学び、デジものでの知識で削減できそうな費目はあるか検討しました。
後半はいわゆる工業簿記について展開。「なんのために原価管理をするのか」「原価計算とは」を学びました。
15時以降は企業生のみでセミナーを実施しました。「IoT機器利用事例」「コンピューター・CPUについて」などを話題に挙げ、実習テーマ決めのため、改善したい点やIoT利活用アイデアなどをまとめました。


■8月 IoT事例紹介・テーマ決めディスカッション
7月にまとめた改善したい点、やりたいことリストの中から、デバイス面から安価に実現できそうなジャンル9個を運営側で選定。
 その9ジャンルについて実際のIoT開発事例を紹介
  ↓
 ディスカッション(どのジャンルがやりたいか、深められそうなジャンルはあるか、の擦り合わせ)
  ↓
 希望調査アンケート
このような過程で4グループが決定しました。メンバー決定後は各グループで「企画書」を作成しつつ、10月より合流する専攻科生に伝える要旨をまとめました。


■9月 午前:PLC基礎講座、ラダー図基礎
    午後:ノードを繋ぎ合わせる新感覚プログラミングツール「Node-RED(ノードレット)」の基礎講座
7月にPLC講座とほかのIoTプログラミング学習、どちらがやりたいかアンケートを実施したところ、どちらも半々だったため、1日の日程で午前PLC、午後Node-REDという盛り沢山な内容となりました。(受講生の皆さん、お疲れ様でした。)
PLC基礎講座では、多くのものづくり企業で採用されているPLC技術の基礎やラダー図の書き方などを学びました。
Node-REDはオープンソースソフトウェアで、機能を記述した「ノード」を画面上において線で繋いだ「フロー」を作るだけで、コーディングなしでプログラムが作れる新しいツールです。
ほとんどの受講生がNode-REDを経験するのは初めてでしたが、講座でやったこと以上に学んでみたいとの感想が多く寄せられました。

3.「デジもの」2期生 これからの実習内容

これから後半の半年間では、豊田高専専攻科生と混成グループに分かれ、4グループ各2テーマ、計8テーマの課題解決を目指します。
テーマ指針は2つあります。まず、「企業生たちだけでの開発を目指し、かつ現場で役立つIoT」を目標とした汎用(ベーシック)テーマ。
もう一方、応用(アドバンスト)テーマは「専攻科生がメインとなって取り組む、少し難易度の高いもの」です。
各グループテーマは以下の通りです。

A 「バーコードから読み取ったデータを生産管理システムへ」
ベーシック→設備付帯品からバーコードで情報を読取り、整備状況をチェック
アドバンスト→ベーシックテーマで読み取った内容を一覧化、付帯情報とともに生産管理出来るシステムの開発

B 「PLCとマイコンを連携し、生産進捗管理をする」
ベーシック→PLCから組付け時間・サイクルなどの情報を読取り、マイコンと連携する 
アドバンスト→ベーシックテーマで読み取った情報を数字化あるいはチャート化する進捗管理システムの開発

C 「深部温度や体温を測定、通信、可視化」
ベーシック→深部温度や体温を測定・通信する腕時計型の媒体の試作、開発
アドバンスト→ベーシックテーマで読み取った体温測定結果を可視化するシステム、かつ、工場内温度や呼出し連絡などの他事項を含めて、液晶等による見える化

D 
ベーシック→接着剤周辺の雰囲気の温度湿度測定
アドバンスト→遠くにいる職制を呼出しできるデバイス開発、異常内容の送受信機能付き

4.成果発表会について

各テーマを取りまとめた「成果発表会」を開催する予定です。
 日時:2022年2月上旬(予定)
 場所:豊田工業高等専門学校
昨年度同様、
・来場での観覧と、ZOOMでのオンライン視聴、二つの方法によるハイブリッド形式
・企業受講生の派遣企業・関連企業など関係者向けの限定開催
として、感染症対策に努めて開催する予定となっております。

*本成果発表会においては、企業受講生の関係者以外の閲覧などは予定されておりませんので、ご了承ください。

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